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2014-09-29

数学の話 [自然数、0、負の整数、整数、有理数、無理数、実数、そして複素数]



なんか1年以上前に書いたのが残ってたので今更だけど公開しますw


数の話をしたいと思う。

僕は数を「すう」と呼んでいる。

数には色々な種類がある。

自然数や整数、有理数や無理数、実数などがある。

中学〜高校辺りでこれらの言葉に触れると思う。

これらは暗記項目になりがちで、どれがどんな数だったかイマイチ思い出せないことも多い。

特に有理数や無理数、実数辺りはどんな数だったか直ぐに説明できなかったりするだろう。


そこで今回は自然数という数だけしか無い世界から始めて、ある"演算"を定めることで数の世界を拡張していき、様々な数が成り立つ世界を作って行きたいと思う。

※ある演算とは正確には2項演算と呼ばれるものだがここではそんな名前はどうでも良い

神になったような気分で演算を定義し、世界を拡張していこう。


ではまずは自然数だ。

これは我々の生活の中にありふれている数だ。

1から始まり、2、3.....と続く。

自然数に0を含める流儀と含めない流儀があるが、ここでは0は含めない。
だって、無いものは自然界だと数えられないでしょ?

ではこの世界に演算を定義しよう。

最初に定義するのは+という演算だ。
これは足し算や加算などと呼ばれる演算だ。

大変馴染み深い演算だ。

1 + 1 = 2

3 + 5 = 8
だ。

加算された数と加算の結果得られた数を見てみよう。

どうだろうか?

自然数同士を加算したものは自然数になっていることに気が付いただろうか?

例えば2つめの式
3 + 5 = 8は
3も5も8も自然数だ。

こんなの当たり前だと思うかもしれない。
でも、大事なことなんだ。

こういう状態を「演算+は自然数において閉じている」と言う。

こんな真面目そうな言い方が用意されてるので、少しは重要そうな雰囲気が伝わっただろうか?


では次の演算に移ろう。

次に定義するの演算はーという演算だ。
引き算、減算などと呼ばれるものだ。

3 ー 1 = 2
だ。

減算は自然数において閉じているだろうか?

ちゃんと見てみよう。

1 ー 1 はどうだろうか?

ムム!

自然数では表現できない数が出てきた。

0だ

任意の自然数a
から作られる式

a ー a
の結果は常に0になる。

これはゼロと呼ばれる数である。

さらに見ていこう。

任意の2つの自然数aとbが次の関係があるとき

a < b
(bの方がaより小さい)

a ー b
の結果も自然数には含まれない数になる。

例えば

2 ー 5 = -3

となり、自然数ではない。

これは負の整数と呼ばれる数だ。

減算を定義した途端にゼロと負の整数が登場してきた。

自然数の世界は大変寛容な世界なので、ゼロと負の整数を受け入れることにした。

こうして出来た世界が"整数"と呼ばれる数の世界だ。

整数は”負の整数”と"0"と"自然数(正の整数)"の3つの数から作られている。

こうして出来た世界では次のことが言える。

「演算ーは整数において閉じている」


では次の演算に進もう。

次に定義するのは演算/だ。

割り算、除算と呼ばれるものだ。

次の演算結果はどうなるだろうか?

2 / 3 = ?

整数で表せるだろうか?

どんなに頑張っても無理だろう。

演算/は整数において閉じていないのだ。

ではこの演算の結果得られた数は何なのだろうか?

それが”有理数”と呼ばれるものだ。

有理数は整数と整数の比で表すことが出来る数のことだ。

簡単に言うと分数で表す事が出来る数のことだ。

ちなみにこの世界では小数という物は定義されていないので、やはり 2/3は2/3としか表すことができない。


どうやら演算/を定義するためには有理数は無くてはならない存在のようだ。

整数の世界は当然寛容であるから有理数も取り込むことにした。

こうして有理数という数が出来た。

そして次のことがようやく言える。

「演算/は有理数において閉じている」


では次の演算に移ろう。


次はある数の平方根をとる演算√だ。
(ここでは正の平方根のみを扱うことにする)

つまり
√4 = 2
で、
√2 = 1.41421356237…
だ。

ムム

小数は定義していないんだった…

√2の結果得られる数。

それは無理数と呼ばれる数だ。

無理数は先に出てきた整数の比で表す事が出来ない数だ。

つまり無理数はa/bのように分数で表す事が出来ない。

有理数の世界も寛容である。

無理数は快く受け入れられた。

こうして出来た数の世界は”実数”と呼ばれる。

実数は”有理数”と”無理数”が合わさったものだ。

そうして出来た実数の世界では次の事が言える。

「演算√は実数において閉じている」

ちなみにこの世にあるほとんどの数は無理数である。
比で表すことが出来る有理数は実数全体からしたらほんの少ししか無い。

さて、ここまでで自然数から始まり実数の世界が作られる過程を見てきた。


どうだっただろうか?

数の世界は演算を一つ、また一つと定義していくことで広げることが出来るのだ。

ここまでの流れをもう一回おさらいしておこう。

自然数
↓ ー を定義
整数 ( = 自然数 + 0 + 負の整数)
↓ / を定義
有理数( = 整数 + 有理数)
↓ √ を定義
実数 ( = 有理数 + 無理数)
↓ (負の平方根を定義したら?)
複素数

話の中には出さなかったが複素数という世界もある。

これは一次元的な世界である数の世界を2次元的な世界にするための素晴らしい数だ。

しかし、その素晴らしさを語るには余白があまりにも…

という事なので割愛しよう。


話は戻って数の世界の広げ方の勘所を伝えよう。


それは丁度その演算を成り立たせるために必要最小限の拡張に留める所だ。

一気に世界を広げすぎてはダメだ。

丁度それが成り立つギリギリの世界。最小限な世界を考える。

そうすることで余計な物が邪魔せず、世界を上手く制御できるようになる。


この辺りをもっと厳密に定義していくのが代数学と呼ばれる分野になる。
  • 演算の定義の仕方 
  • 数をどのような構造を持つのか?
  • 方程式の解き方 
  • どんな方程式が解けて、どんな方程式が解けないのか? 
などを取り扱う。

演算の定義の仕方などを取り扱うので数学より偉くなった気分になれる。

自分で世界を定義していくのは大変気持の良いものであると僕は思う。


☆補足☆

少しだけ補足をしておきたいと思う。

■加算は何の為に定義したの?

加算は特に世界を拡張しなかった。

では何故定義したのか?

それは「閉じている」という表現を説明したかったからだ。

今回はそれだけのためだ。

しかし、加算は自然数という数の世界を作るために重要なものだ。

自然数が無い世界。

ここでは1のみがある世界を考えよう。

1は数の最小単位だ。そして最小の数でもある。

ここに演算+を定義し、1+1を1の一つ後の数と定義し、それを2と呼ぶことにしよう。

次に2 + 1を2の1つ後の数と定義し、それを3と呼ぶことにしよう…

と続き無限に自然数が定義される。

自然数が定義されている”ペアノの公理”とはざっくり言うとそんな感じの事をやっている。

ここで、自然数の定義を0から初めなかったのは面倒くさいからだ。

0から始めると自然数を作るために0と1を定義しなくてはならない。

最小の数としての0と数の最小単位としての1の2つだ。

数の最小単位とはその数を加算すると一つ後ろの数を得ることが出来る数のことだ。

これら2つの数を定義するのは面倒なので、最小単位としての1を最初の数にしてしまおう!と考えると最初に定義する数が1つになってとっても簡単で良い。

少し長くなったが補足はここで終わる。


僕はこの数の拡張に気が付いたのは最近のことだ。

当たり前かもしれないけれど、凄く面白い事を見つけた気分になった。
なんか「あ!いいもの見つけた!」っていうそんな気分。

心躍る感じ。

数学ってのは本当に面白いと思った。

疲れたのでここで筆を置くことにする。

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